【あの震災から10年・・】森を通して、宮城県南三陸の“今”を伝えるツアーに参加してみた。

2011年3月11日、午後2時46分―――。 
この日時を見て、気付く方も多いのではないでしょうか。 

そう、この日、日本で東日本大震災が発生。 

当時の津波や大地震の影響で、沢山の犠牲者を出しました。 
あの日からちょうど今年で10年。現在でも当時被災した多くの方々がこの出来事を風化させまいと、東日本大震災を伝える活動をしています。 
今回、秋分の日に行われた【宮城県南三陸町】森から紐解く復興の歩み サスティナブルツアーオンラインツアーに参加してみたので、そちらのオンラインツアーの参加レポートをお届けします! 

参加したツアーはこちら ※当記事はゲストライターよりご執筆いただきました。
【宮城県南三陸町:サスティナブルツアー第一弾】
森から紐解く、復興の歩み

ツアー開始まで

ツアー開始2日前、南三陸町から届いたのは小さなコンパクトな箱。 
ワクワクの気持ちで箱を早速開けると中に入っていたのは、南三陸町の美味しい牡蠣の燻製珍味、南三陸町に関するパンフレット、森林の香りがするエアミスト、そして箸作りワークショップで使う材料キットが!! 
どのようなツアーを体験するのか、想像しながらツアー当日まで待機。 

そして迎えたツアー当日! ツアーが始まる5分前。お届けものをタブレットの前に並べ、事前に送られてきたZOOMのURLリンクをクリックして準備完了。 
定刻になったところでツアーがついにスタート!
当日は数十人が集まり、他の参加者の皆様もどんな話が聞けるのかと興味津々の模様でした。 

【第一部】被災者が語る、東日本大震災で被災した当時の南三陸。 

舞台は、東日本大震災の壊滅的な被害を多く受けた町の一つである宮城県南三陸町。
山や海など、大自然の恵みに囲まれた宮城が誇る美しい街です。 
最初にツアーを牽引して頂いたのは一般社団法人 南三陸町観光協会の阿部 悠斗 (あべ ゆうと)さん。 

阿部さんが被災当時を語る前に、参加者の皆さんとしばし黙祷。 
そして阿部さんの口からゆっくりと、当時の状況を教えて頂きました。 

阿部さんは南三陸町出身で、被災当時は中学2年生の時。
被災時には翌日の先輩方の卒業式のために、体育館で準備のお手伝いをしていたそうです。 
阿部さんの家族は全員無事だったものの、家が流されてしまい、避難所生活を送ることに。 

携帯の電源の確保、水や電気といったライフラインの確保など、私たちの暮らしにとって”当たり前のこと”がいきなりなくなってしまい、被災者の皆さんと一緒に知恵を絞りながら不安な日々を過ごしたそう。 阿部さんが語ったお話は、当時のテレビのニュースでは伝えきれなかったありのままの体験談。 
胸が詰まる思いを感じながら、私は静かにお話を聞いていました。 

【第二部】”森の力”で南三陸を支える “林業” 

次に、ツアーの舞台は海から山へと移動! 
ここから案内してくれるのは、宮城県出身の株式会社 佐久 専務取締役の佐藤 太一(さとう たいいち)さん。 

南三陸町といえば、海の街のイメージが強いですが、佐藤さんによると実は南三陸町の土地面積のおよそ8割が森林! 
南三陸町は海だけはなく、山にも囲まれた本当に自然豊かな街なんですね!

「良い山で森林を育てると、沢山の植物や動物が住む環境を育み、良質な土が生まれ、その結果として自然の良いサイクルが出来るのだ!」と佐藤さんは熱く語ります! 
そのためには採光の度合いや間伐など、人間の手による山の丁寧な手入れが欠かせないんだとか。林業の職人さんってスゴいなぁ。 
良い木材は、林業の職人さん達が森林や山をよく学んで育てるからこそ生まれるものなんですね! 

【第三部】南三陸のスギ木材を使って作ろう!オリジナル箸置き作りワークショップ 

最後に登場したのは、南三陸YES工房の大森 丈広(おおもり たけひろ)さん。
ワークショップの前に南三陸YES工房の簡単な紹介をしていただきました。 

主に木材の加工グッズ販売をしており、合格祈願グッズとして “「置く」と「パス(合格する)」”という意味で作られた”オクトパスくん”という文鎮が人気商品なんだとか。 

↑オクトパスくんの文鎮。丸っこい黒い目が可愛くて癒される! 

そして、お待ちかねのワークショップコーナーがスタート!
ここからは南三陸YES制作リーダーの佐藤さんが登場し、こちらのワークショップを率いてくれました。 

画面越しで伝えてくれる佐藤さんの丁寧なガイダンスに沿って作業開始!
オンラインツアーキットから、2個の箸置き作りのスギ木材を取り出し、番号の異なる2枚の紙やすりで角が滑らかになるまですりすり。 

参加者の皆さんも紙やすりですりすりに没頭の模様です! 
最後に光沢出しのため、えごま油を指につけて木材に塗り込んで完成!
工程時間は約10分程でした。 

↑完成した2つの箸置き。和食を頂くときの箸置きとして使ってみたいですね! 

スギの匂いがフワッと香るとても素敵な箸置きが出来ましたね! 
オンラインツアーの最後はみんな笑顔の集合写真で締めくくり! 

さいごに

終始和やかな雰囲気で、2時間のオンラインツアーが終了。 
2時間という短い期間でしたが、被災時の体験談を聞いたり、南三陸を支える森林のチカラを学んだり、そして南三陸の木材を使った箸置き作りワークショップと非常に内容の濃いツアーでした! 

オンラインだからこそ、現地の人と交流できるのだと改めて実感しました。 コロナ禍で旅行に行けないからこそ、是非オンラインツアーで気軽に現地を楽しんでみてはいかがでしょうか? 

【ゲストライター】

後藤真緒(ごとう まお)
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神奈川県・葉山町出身の東京育ち。フリーランスとして活動。
浅草や秋葉原、上野を擁する台東区在住で日本の文化に親しむ。
英語教育学分野にて修士課程を修了。写真や旅行を趣味とする傍ら、現在海外向け情報サイト(Japan Wonder Travel Blog) にて英文記事も執筆中。

【受付中】宮城県南三陸町:今に息づく「里」の取り組み

日 時:2021年10月31日(日)13時~14時半@オンライン
参加費:2,880円/ 1アカウント おひとりでも友人家族ご一緒でもOK!

※通常価格3,600円
※Go Toイベント対象のため、通常価格の2割引の価格で購入することができます。

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